コラム

施設実習で大切にすること

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保育学生さんは、障がい者施設や児童養護施設・乳児院などでの施設実習が欠かせません。
施設実習は特別なニーズを持つ利用者と接する機会が多いため、通常の保育園や幼稚園とは異なる配慮が必要となります。
今回は、施設実習で大切にすることや特に気をつけるべき点について詳しく解説します。

利用者への適切な対応

◎個別の尊重
特に障がい者施設での実習は、障がいの種類や程度、環境は利用者によって大きく異なります。
一人ひとりの特性を理解し、個別のニーズに合わせた対応が求められます。
・障がいの特性を理解し、一人ひとりにあった関わりを考える
・身体障がいのある方には、適切な介助を行う
・被虐待経験のある児童には、安心感を与える関わりを心がける
このように利用者の背景や特性を十分に理解した上で、適切な支援を提供することが重要です。

◎思いやりのある態度
利用者一人ひとりを尊重し、思いやりを持って接することが大切です。
特に以下の点に注意しましょう。
・利用者の気持ちを常に考える
・否定的な言葉や態度を避ける
・プライバシーを尊重する
・年齢や状況に応じた適切な言葉遣いを心がける
思いやりのある態度は、利用者との信頼関係を築く基礎となります。
実習を頑張りたいからといって、利用者と仲良くなろうと積極的に声をかけることも大切ですが、必要以上に踏み込むのもNGです。
個を尊重する思いやりのある行動を意識してくださいね。

◎チームワークの重視
施設内のスタッフとの連携や情報共有を大切にし、チームの一員としての役割を果たすことが重要です。
・誰に対しても笑顔で明るく挨拶をすることを心がける
・気づいたことや疑問点を担当者に確認する
・他職種の専門性を尊重し、協力して支援にあたる
緊張していると表情も強張りがちなので笑顔でコミュニケーションをとることを常に意識しましょう。

安全管理と衛生管理を大切に

子どもたちが暮らす入所施設では、通学などで外出をした際に流行している感染症にかかってしまったという場合もあります。
その際には、感染対策が非常に重要です。
・マスクの着用、手洗い、手指消毒を徹底する
・定期的な換気を行う
・体調不良時は速やかに報告し、適切な対応をとる
基本的な対策を確実に実施することが、利用者と自身の安全を守ることにつながります。

コミュニケーションスキル

◎傾聴と観察
利用者の言葉や表情をよく観察し、ニーズや気持ちを理解するよう努めましょう。
・言葉だけでなく、非言語コミュニケーションにも注目する
・利用者の変化に敏感になり、小さな兆候も見逃さない
・傾聴の姿勢を持ち、利用者の話をしっかりと聴く
実習開始当初は周りを見る余裕がないかもしれませんが、利用者が何を求めているかを考えながら関わっていけると良いですね。

◎適切な報告・連絡・相談
気になることや問題が発生した際は、速やかに上司や同僚に報告・相談することが重要です。
・報告すべき内容を整理してから伝える
・客観的な事実と主観的な意見を区別して伝える
・必要に応じて記録を残し、情報を共有する
適切な情報共有は、チームでの支援の質を高めるために不可欠です。

自己管理

◎健康管理
自身の健康管理も重要な責務です。
・十分な睡眠と適切な食事を心がける
・ストレス解消法を見つけ、実践する
・定期的な健康診断を受ける
自身が健康でなければ、質の高いケアを提供することはできません。
忙しくても、自身の体も労わってくださいね。

◎身だしなみ
清潔で適切な服装を心がけ、利用者に不快感を与えないようにします。
・清潔な服装と身だしなみを保つ
・香りの強い化粧品は避ける
・長い髪を束ねる
実習生として学ぶ姿勢を大切にしましょう。

まとめ

障がい者施設や児童養護施設での施設実習は、高度な専門性と深い人間性が求められる仕事です。
利用者一人ひとりの尊厳を大切にし、個別のニーズに応じた支援を提供することが重要です。
同時にチームの一員としての自覚を持ち、安全管理や衛生管理にも十分注意を払う必要があります。
これらの点に気をつけながら日々の業務に取り組むことで、利用者の方々の生活の質の向上に大きく貢献できるでしょう。
施設実習での経験は保育士としての成長にも大きくつながります。
常に学ぶ姿勢を持ち、より質の高い支援を提供できるように意識していきましょう!

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