コラム
施設実習はどこに行くの?事前にどんな子どもたちがいるか調べておこう
保育士資格を得るために、必要な実習の一つに施設実習があります。
施設によっては泊まり込みで実習をする場合もあるので、普段とは異なる慣れない環境に不安を抱く人も多いのではないでしょうか。
今回はこれから実習を控えている方に向けて、施設実習はどこに行くのか、そしてどのような子どもたちがいるのかを紹介していきましょう。
主な実習先と子どもの姿
・児童養護施設
虐待や経済的理由で保護者との生活が難しい子どもたちが生活する場です。
できるだけ家庭に近い環境で子どもたちの生活をサポートすることで、基本的な生活習慣を身につけていきます。
実習では、主に子どもたちと一緒に過ごしコミュニケーションを図り生活のサポートを行います。
1歳から18歳までの子どもが入所していますので、担当箇所によっては小学生の子どもたちと関わることもあります。
幼児は主に着替えや入浴など基本的な生活習慣を身に着けるためのサポートが必要ですが、小学生以上になってくると、勉強を教えたり悩みを聞いたり支援の形も変わってきます。
年齢によって多様な関わりが求められることを意識しておくと良いでしょう。
児童養護施設には、保護者や周りの大人の人との関わりが薄く、感情表現が苦手だったり誰に対しても甘えたりと人との距離感に課題を抱えている子も多く存在します。
「子どもたちとたくさん関わりたくて積極的に声をかけたのに無視された」「実習生じゃ嫌だ」というようにコミュニケーションを図るうえで落ち込む出来事もあります。
しかし、一生懸命に向き合って行く中で少しずつ子どもたちの距離も縮まり最終日には、さみしさを感じるほどのやりがいを感じることもできるでしょう。
・乳児院
乳児院とは、児童養護施設と同様に様々な事情によって保護者との生活が困難な乳児を養育する施設のことをいいます。
対象年齢が-歳〜2歳(3歳の場合もあり)のため、実習中はオムツ替えや食事等の生活全般のサポートが主になります。
保育園で「保育」する際には保護者が迎えに来た時点で1日の流れが終了になりますが、乳児院では24時間職員が親の代わりに「養育」をしています。
初めて見る実習生に人見知りをして泣かれてしまったり、食事や入浴の介助に戸惑ったりと忙しさを感じることもあるでしょう。
遊びの中で楽しめる、手遊びやエプロンシアターなどを用意していくと触れ合いのきっかけになりますよ。
・障がい者支援施設
障がい者の方の生活介護や自立訓練や就労移行支援を行う施設で実習する場合もあります。
障がいを持つ子が通う通園型の施設もありますが、施設実習では入所型の生活介護施設に泊りがけで実習に行くケースも多いです。
入所型の施設では支援計画に沿った活動を見守りながらコミュニケーションをとったり、食事や入浴介助などの身の回りのサポートを行ったりもします。
他の施設のように子どもと関わるというよりは、大人の利用者との関わりになるのでどのように関わったらいいのかと悩むこともありますね。
実習生が緊張しているように、利用者の方も初めて見る実習生に驚きや不安を抱き、なかなか話を聞いてもらえないこともありますが、笑顔で優しく声をかけてみましょう。
最初は挨拶から入り、天気のことを話しても良いです。
利用者がキャラクターの物を身に着けているなら、そこに触れると喜んで反応してくれることもありますよ。
まとめ
施設実習は幼稚園や保育園とは異なる環境で、泊りがけで行う場合もあるため緊張や不安を感じることも多いと思います。
しかし、施設実習を経験することで視野が広がり、人との繋がりの大切さを学ぶきっかけになることでしょう。
「失敗したらどうしよう」よりも「いろいろ試してみよう」と挑戦する気持ちでいけるといいですね。