コラム
責任実習前にクラスの先生と相談しておきたいこと
保育実習が終盤になってくると、「責任実習」を行う園が多いですよね。
この「責任実習」は実習中に学んだことを活かし、1日を通して子どもたちの前で「先生」として保育を行っていきます。
実習の集大成ともいえる「責任実習」はどういうものなのか、始める前にクラスの先生と相談しておきたいことを分かりやすくお教えしていきます。
責任実習とは？
責任実習とは、実習先の園で1日を通して保育を行う実習のことを言います。
実習を始めた頃の観察実習を経て、部分実習を行うことができたら最終的に責任実習として1日の保育を担当することが多いと思います。
・責任実習と部分実習の違い
園にもよりますが、「責任実習」は先述した通り、1日を通して子どもと触れ、保育を行っていく実習のことです。
子どもの登園を見守り、朝の会や日中の設定保育など保育士が行う業務を1日率先して行うことになります。
実習とはいえ、保育士と同じ仕事を行い子どもの様子を見ながらクラス全体をまとめる大変さややりがいを知ることができるでしょう。
「部分実習」は基本的に責任実習の前に行われ、1日のうちの決められた時間の保育を担当します。
絵本の読み聞かせやパネルシアターなど、担任保育士に変わって部分的に担当します。
実習期間中に部分実習を何度か行い、最終的に責任実習へと移ります。
・責任実習の指導案はいつ提出する？
実習園によって様々ですが、実習前のオリエンテーションである程度の日程が決まっているところが多いです。
実習が始まる時点で、どのようなスケジュールで実習を進めていくのか、担当クラスはどこなのかなどを伝えられるので、責任実習に向けて指導案の準備をしておくと良いでしょう。
責任実習前にクラスの先生と相談するべきこと
責任実習は実習期間の終盤に行われるものですが、事前にクラスの先生と相談しておくことで安心して責任実習に臨むことができます。
以下の点に気をつけて、責任実習に備えましょう。
・基本的な指導案の書き方や保育の流れの確認をする
責任実習の前に行われている部分実習で、基本的な指導案の書き方はレクチャーされると思います。
ですが、責任実習は1日の保育を担当するので、部分実習では見えていなかった役割が見えてきます。
園によっては日中の設定保育の指導案以外に、朝の会の指導案が必要というところもあるので確認しておきましょう。
また、改めて保育の流れを確認することも大切です。
責任実習を行う日は、基本的に自分が声をかけて保育全体を進めていきます。
子どもたちの様子を見ながら、普段通りの流れで進めていけるようにしましょう。
・園内のルールを確認する
園の備品や遊びに関するルール、保育室内でのルールを確認することも大切です。
園によってルールは様々なので、責任実習前の部分実習や参加実習を行なっている時点で「ここはどういうルールがあるんだろう？」と疑問に思ったら、相談しておくことをおすすめします。
・子どもたちの関係性や配慮すべき点の共有する
数日に渡る実習の中で、子どもたちの関係性や配慮すべき点がある子がいるかなどを全て把握するのは難しいです。
場面の切り替えが苦手な子への対応方法や、子ども同士の行動傾向などをクラス担任に聞き、相談しておきましょう。
いざという時は担任保育士が助けてくれるのが実習の安心できる点ではありますが、責任実習は将来的に「1人の保育士」として働くステップアップの一つでもあります。
心配なことは子どもたちのことを一番理解している担任に相談するのが良いですよ。
・緊急時に備えたサブの指導案を用意する
1日の指導案を作ってホッと安心してはいけません。
日々の保育は予定通りいかないことが多く、指導案の通りに進むことができない場面もあるでしょう。
戸外活動の予定が雨天で室内遊びに変更になったり、他のクラスのとの兼ね合いでホールが使えなかったりなどイレギュラーなことが起こります。
そういった時に慌てないためにも、緊急時に備えたサブの指導案をいくつか用意し、クラスの先生と相談しておくと安心です。
まとめ
責任実習前にクラスの先生と相談しておくことをお話ししてきました。
実習の集大成ともいえる責任実習は指導案を作る時点で、たくさん悩むと思います。
不安も多いとは思いますが、失敗してもフォローしてくれる保育士がたくさんいます。
責任実習では、保育の大変さや子どもたちの関わりの難しさを感じたり、成長を見守る嬉しさを感じることができたりと、たくさんのことを得ることができるはずです。
学んだことを活かして責任実習を成功させるために、事前準備をしっかり行っていきましょう！
