コラム
実習中の運動会練習 どんなところをチェックして見ればよい?
秋は運動会シーズン。運動会が実習の期間と重なる実習生もいるのではないでしょうか。 保育士や幼稚園の先生を目指す人にとって、大きなイベントである運動会はその園の雰囲気が分かる貴重な機会。 この記事では、運動会前の実習中に実習生が見るべき3つのポイントについてお話していきたいと思います。
運動会のねらいを知る
運動会の出し物といっても、年齢によって内容はさまざまです。園にもよりますが、0~2歳児のような乳児クラスが参加するような競技は、リズム体操やダンスなどで、3~5歳児の幼児クラスはリレーや障害物競争、体操などより身体を使ったアクティブなものが多くなってきます。 なぜこのような違いがあるかというと、運動会に参加するねらいの違いにあります。 乳児クラスでは運動会でどのようなことを期待するかというより、普段と違った雰囲気を知ることや、保護者と一緒に参加することなど、参加すること自体にフォーカスしている場合がほとんどです。 幼児クラスになってくると、運動会を楽しみにしたり、練習に一生懸命に取り組んだりと、運動会準備の段階から子どもたちの気持ちや行動に変化が見られます。また、運動会終了後も、達成感を味わったり自信がついたりと、運動会というひとつの行事を通して子どもたちの成長が見られることが大きな特徴です。 実習生で入ったクラスでどのようなねらいがあるかを知っておくと、より保育士の動きを観察する際、子どもたちにかかわる際の視点を持つことができます。
子どもの変化や成長に目を向ける
先ほどでもお話したように、幼児クラスになってくると、運動会までの過程の中で気持ちの変化や成長が見られます。 リレーのバトンが渡せるようになった、自信を持ってダンスを踊れるようになった等、できなかったことができるようになる成長を感じられるのも、運動会練習ならではの経験。 中にはできない悔しさを味わったり、諦めてしまいそうになったり、登園を渋る・練習に参加したくない、という子どもいるかもしれません。私たち大人と同じように、うまくいかないこともたくさんあります。
保育士のはたらきかけを見る
では、できない悔しい思いをしたり、うまくいかなかったりしたときに、子どもたちはどのように乗り越えていくでしょうか。 大切なポイントとなってくるのが、保育士のかかわり。 できなくて泣いてしまったり、つまずいてしまったりしたときに、保育士はどのような声掛け、援助をしていくでしょうか。 担任の保育士は日々試行錯誤しながら子ども一人ひとりとかかわり、信頼関係を築いています。保育士のかかわりを見てみることで、子ども一人ひとりにあったかかわり方を知るきっかけになることと思います。 子どもにどのような変化が見られたかといったことに着目していくと、運動会という行事ならではのプロセスを見て学ぶことができます。保育士のかかわり方について触れましたが、保育士のだけでなく、友だちの存在が大きい場合もあります。保育に正解はないので、自分なりに考察したことを、クラスの担任の先生と共有してみるのも深い学びにつながるかもしれませんね。
まとめ
今回は運動会がテーマでしたが、子どもたちはさまざまな行事を経験する過程の中で、さまざまな思いを経験し、成長していきます。運動会当日の出来に感動したり、できたことに対して目を向けることも大切ですが、それらは運動会前の過程があってのもの。運動会前の実習期間は子どもたちのリアルな成長の過程を見ることのできる、とても貴重な機会です。たくさんの学びを得た実習になりますように、応援しています。